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くるみとあんずの散歩道

ボンの思い出 Part2

昨日の続きです。



ボンを実家で飼うにあたり、犬嫌いな母との間で幾つかの約束事が交わされました。

誰にも迷惑をかけない、散歩、餌やり、清潔、家には上げない、

そして、決して弱音を吐かない!

「はい! 誓います!!」  わ~い!これでボンはウチの子だ!

今まで数多くの捨て犬を拾っては、犬嫌いの母に負けて、親戚宅などに押しつけてきた私も

今日からは自分で大好きなワンコの世話が出来る!

とはいえ若かった私は早朝起きられず、

現在同居している犬好きの叔母が朝5時の散歩係を引き受けてくれました。

昼過ぎにはたっぷり時間をかけて、充分な散歩し

夜は30分程度のショートコースで寝る前に用をたす…。

栄養と運動が功をなし、ボンはピカピカの若者に!!

問題は叔母と私以外には懐こうとせず、よそのワンコにもケンカ腰。

感じの良いワンコではありませんが、叔母と私には最高の“味のある子”だったのです。

驚くほど賢く、言葉を理解できる能力があり

顔の表情も豊かで、会話が成り立つ気がしたものです。



犬を家に入れてはならない、という母の命令で

お勝手口を出た裏木戸との間に犬小屋を置きました。 そこもお気に入りのボンでしたが、

元来は寂しがりの性格なので、部屋に上がりたがるようになってきました。

器用にお勝手口の引き戸を開け、ボンが台所を覗いただけで犬嫌いの母は悲鳴を上げ…。

でも、総領の跡取り娘で横のものを縦にもせず滅多に台所に来ることもなかった母のお陰で、

少しずつ自分の領域を広げていったボンなのでした。

最初はお勝手口を入って土間にお座りをしては、叔母や私を見上げていたり、

そのうち、あがりかまちに手をかけ、一瞬上がり、台所の隅にかしこまったり…。

ついでに私はその片隅に、段ボールの空き箱の中に座布団とタオルを敷いた

ボンの寝場所を設置。

こうなると滅多に台所に来ない母より、ボンの方に居住権が…。

徐々に行動範囲が広がり、その先の廊下も行き来し座敷を覗くようになって、

母がヒステリーを起こすころには、もう充分我が家の市民権を得ていました。


調子に乗った私は、その後、ウエスティー♂、雑種の赤ちゃん♀と捨て犬を連れて来て、

そのたび母と衝突しましたが、どこ吹く風。

婿にきた父は母への遠慮もあって、犬を可愛がることはありませんでしたが、

あの慣れないボンが父の布団に入って寝ていたところからすると、

無口だが優しい人柄が、犬にも伝わっていたのかと思います。


今日はここまで。

別れの場面がくると、私の涙もろさが抑え切れなくなってしまうのが怖く

進めないのです。

さて、“オレちゃま、じぃ!”のじぃのとーちゃんからご紹介された

『いぬばか』
ボンの思い出 Part2_c0138198_17381915.jpg

ヤングジャンプに毎週連載されている漫画が、3か月に1回、本になっています。

主役の女の子が働いているペットショップの店長が、子供のころ処分される犬を見て

全ての犬が幸せに暮らせる世の中にしたい、って思いが溢れています。

多くの人々にこの願いが広まってくれることを願って、ご紹介させて頂きます。
by kuruann-mama | 2008-08-30 17:56