あんずのひとりごと
今日は、あんずの話を聞いてくだたい。
アタチは、とあるペットショップのケースの中で、
来る日も来る日も、“飼い主さん”の登場を待ち続けていたのでつ。
1年半前のことでつ。
お店は、ペットとペット用品を販売していて、
ペットを買う気のある人も、ない人もアタチ達の前を行き来するのでつ。
「シュナ子!」とアタチは呼ばれていまちた。
「いつまでも居座るんじゃないよ。早く飼い主ゲットしなよ。」
面倒見はまずまずだが、コワモテの販売員(アタチは彼女を“やりて姉ちゃん”と呼んでいた)が、なにかとゲキを飛ばすのだ。
「いらっしゃいませぇ~~」 と、やりて姉ちゃんの気取った声。
アタチ達には、決してかけない綺麗な声だ。
声をかけられているのは、優しそうなおじちゃん、はっ!こっちを見た。
「クゥ~~ン…アタチを選んでくだたい。アタチ、いい子にしますから。暗い時は盛り上げまちゅよ、明るくしまちゅよ、みんなと仲良くしまちゅよ!だ、だからぁ…」
でも、おじちゃんは行ってしまった。
おじちゃんの腕にはポッチャリしたシュナウザーが。
あの子、大切な一人娘、って感じ。幸せそう、いいなぁ。
「シュナ子、いつまでも売れ残ってると処分しちゃうよ!」お客の前では決して出さない、やりて姉ちゃんの野太い声が…。
わかってまちゅよ…アタチだって、早く出ていきたいよ。
例のおじちゃんとポッチャリシュナウザーは、その後も度々来た。でも…
来るたび、アタチを見るけど、そのまま去って行ってしまうのだ。
そのうち、アタチの処分がそう遠くないことが、店の仲間の間で囁かれるようになった。
「シュナ子ちゃん、可哀想。アタチ、涙目でコビ売ったら、飼い主さん決まったのよ、シュナ子ちゃんも諦めないで頑張って!」とシーズーのオカメちゃん。
うん、でも、涙目でコビ売るってキャラじゃないんだよね。
もう、駄目かな。怖いなぁ。どんなふうに処分されちゃうんだろう…。
「シュナ子!」処分が間近いある日、アタチはやりて姉ちゃんに呼ばれケースから出された。
えぇ~~もう、処分すかぁ? や、やめてよぉ~!
アタチが連れていかれた先には、いつも見に来ていた例のおじちゃん、ポッチャリシュナウザー、そしてもう一人のおばちゃんが…。
「早く決めないと、このシュナ子、買い手が大勢待っているんですよね!」とやりて姉ちゃん。
聞いたこともないや、そんな話。
「この子はね…」とアタチを抱き上げながらおばちゃんが言う。
「私が迎えに来るのを待っていてくれたのよ。ね? そうでしょ?」
うんうん、そうだよ、待っていたよ。
きっと、おじちゃんも、おばちゃんも、シュナのお姉ちゃんもみんなを幸せにしてあげまちゅよ~
こうして、シュナ子改めあんずは、クルアン家の一員となり、
パ~と明るく盛り上げて、家族にも、ご近所でも、
人気者になりました。めでたしめでたし~。
散歩デビューした日のあんず。ママに抱きついて甘えるので、くるみお姉ちゃんがプンプンに拗ねてしまいました。あんちゃん、小さい時は可愛かったね。
あ、ごめんごめん、今も可愛いよ。
アタチは、とあるペットショップのケースの中で、
来る日も来る日も、“飼い主さん”の登場を待ち続けていたのでつ。
1年半前のことでつ。
お店は、ペットとペット用品を販売していて、
ペットを買う気のある人も、ない人もアタチ達の前を行き来するのでつ。
「シュナ子!」とアタチは呼ばれていまちた。
「いつまでも居座るんじゃないよ。早く飼い主ゲットしなよ。」
面倒見はまずまずだが、コワモテの販売員(アタチは彼女を“やりて姉ちゃん”と呼んでいた)が、なにかとゲキを飛ばすのだ。
「いらっしゃいませぇ~~」 と、やりて姉ちゃんの気取った声。
アタチ達には、決してかけない綺麗な声だ。
声をかけられているのは、優しそうなおじちゃん、はっ!こっちを見た。
「クゥ~~ン…アタチを選んでくだたい。アタチ、いい子にしますから。暗い時は盛り上げまちゅよ、明るくしまちゅよ、みんなと仲良くしまちゅよ!だ、だからぁ…」
でも、おじちゃんは行ってしまった。
おじちゃんの腕にはポッチャリしたシュナウザーが。
あの子、大切な一人娘、って感じ。幸せそう、いいなぁ。
「シュナ子、いつまでも売れ残ってると処分しちゃうよ!」お客の前では決して出さない、やりて姉ちゃんの野太い声が…。
わかってまちゅよ…アタチだって、早く出ていきたいよ。
例のおじちゃんとポッチャリシュナウザーは、その後も度々来た。でも…
来るたび、アタチを見るけど、そのまま去って行ってしまうのだ。
そのうち、アタチの処分がそう遠くないことが、店の仲間の間で囁かれるようになった。
「シュナ子ちゃん、可哀想。アタチ、涙目でコビ売ったら、飼い主さん決まったのよ、シュナ子ちゃんも諦めないで頑張って!」とシーズーのオカメちゃん。
うん、でも、涙目でコビ売るってキャラじゃないんだよね。
もう、駄目かな。怖いなぁ。どんなふうに処分されちゃうんだろう…。
「シュナ子!」処分が間近いある日、アタチはやりて姉ちゃんに呼ばれケースから出された。
えぇ~~もう、処分すかぁ? や、やめてよぉ~!
アタチが連れていかれた先には、いつも見に来ていた例のおじちゃん、ポッチャリシュナウザー、そしてもう一人のおばちゃんが…。
「早く決めないと、このシュナ子、買い手が大勢待っているんですよね!」とやりて姉ちゃん。
聞いたこともないや、そんな話。
「この子はね…」とアタチを抱き上げながらおばちゃんが言う。
「私が迎えに来るのを待っていてくれたのよ。ね? そうでしょ?」
うんうん、そうだよ、待っていたよ。
きっと、おじちゃんも、おばちゃんも、シュナのお姉ちゃんもみんなを幸せにしてあげまちゅよ~
こうして、シュナ子改めあんずは、クルアン家の一員となり、
パ~と明るく盛り上げて、家族にも、ご近所でも、
人気者になりました。めでたしめでたし~。
あ、ごめんごめん、今も可愛いよ。
by kuruann-mama
| 2008-04-27 10:40